Aug 13, 2010
さらに国内旅行を楽しもう
もうそろそろ紅葉も見ごろを迎え、山は華やかな色彩いる頃ですね。このように、秋は紅葉、春には桜と四季折々の色彩を鑑賞することができる日本という国は、本当に素敵な国でしょう。冷静に考えています。海外でももちろん良いのですが、もっと国内旅行を楽しみたいもの。私は海外旅行より国内旅行派、です。今は卒業旅行という言葉はかなり一般化しているが、20年前には、私立大学などに通っている富裕層やアルバイトで一生懸命お金を貯めていくというのが主流でした。それがじわりじわりと高校生も卒業旅行に、今では中学生でも友達同士で行くようです。もちろん、旅費は親が出してホテルの"よろしくお願いします"と連絡を。思い過ごしは私だけでしょうか?
企業が商品やサービスを企画・開発する際、顧客の声を参考にすることはよく行われるが、顧客の声をダイレクトに反映しても成功なかった、というケースは少なくない。顧客の声を取り入れて商品やサービスへと反映させることに、多くの企業が悩んでいるはずだ。何故なら、顧客は自らの行動について完全に把握しているわけではなく、むしろアンケートなどでは「こうありたい」という欲求を基準として考え、回答しがちだからである。
6月16日に開催されたエグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム 第36回 インタラクティブ・ミーティング「顧客志向の新製品開発」において、関西大学 商学部 教授/ワシントン大学 ビジネススクール連携教授 の川上智子氏は、「顧客志向の新製品開発」と題した講演で、こうした顧客の声についての問題を取り上げた。
●顧客の潜在的ニーズを把握するため、観察に重点を置いた商品開発
「『顧客志向』を実現するためには、顧客情報の収集・共有・利用の各段階が必要。このいずれの段階も重要なものであり、トライアスロンの3つの競技がいずれも重要であるのと同じ」と、川上氏は説明する。
「このうち顧客情報の収集段階に注目すると、ITを活用することでクレームや改善情報、アンケートなどの情報収集は容易になったが、潜在的なニーズの発掘に繋がる消費者行動の把握は、今なお難しいまま。顧客自身が、自分たちの行動を完全に把握しているとは限らないからだ。その対策として採られるのが、顧客の行動を観察する手法」(川上氏)
顧客の行動を把握する事例として、川上氏は3つの企業を紹介した。最初に挙げたのはIDEO、米国のデザインコンサルタント企業だ。IDEOは、身近な素材で簡単にプロトタイプを作ったり、皆で考える『ディープダイブ』といった習慣を特徴としている。
「例えばIDEOは、スーパーでの買い物用カートを開発する際、買い物客の行動を観察して発想を広げた。子供用の歯ブラシを開発するときには、子供たちが手全体を使って歯ブラシを握るという行動を確認し、大人用よりむしろ握り部分を太くした。日本企業でも、こうした観察の例はある。行動を観察した結果、野菜室の利用頻度が高いことから、それを使いやすい高さに設置した冷蔵庫なども、消費者の観察の一例だ」(川上氏)
次に紹介したのは、日本のアウトドア用品メーカー、株式会社モンベル。同社では年2回、商品企画部門の主催で「アイデア会議」を開催している。この会議には広報部門や営業部門、直営店の販売部門など、社内の各部署から社員が参加し、アイデアを出し合う。
「この会議からは、『野点セット』『女性用ライフジャケット』など、数々の商品が作り出されている。モンベルは社員自身がアウトドア好きであり、商品のユーザー。加えて直営店や会員組織を通じてユーザーの声を広く収集しているため、改めて消費者を対象とした調査を行う必要はない」(川上氏)
そして3つ目の事例はTOTO株式会社。温水洗浄便座をはじめ、数々のイノベーションを作ってきた企業だ。TOTOでは、しばしば開発者が自ら顧客宅を訪問して、顧客の動作を観察するなどの取り組みを実践している。
「2010年に発売した『クラッソ』は、TOTOのキッチンとしては大きな方向転換。それを開発するに当たっては、ユーザー訪問はもちろん、社内のユニバーサルデザイン研究所でユーザーの動線を詳細に観察した上で、調理作業の流れに沿って収納部を設計、シンクの流れ方や水栓など細部にも工夫をこらした。IDEOと同じように、観察に基づいてプロトタイプを作成、それをテストするという流れで開発している」(川上氏)
この行動観察の際、しばしばユーザーから「効率」という言葉が聞かれたという。そこでTOTOでは、ユーザーの行動の定位置となる「ホームポジション」を決め、そこからの行動の流れを効率化するよう設計していったとのことだ。
●顧客志向を積極的に取り入れて新たな価値を作り出すことが重要
なかなかヒット商品を作り出せず、これまで培ってきた技術力に自信を失いかけているように思える日本メーカー。しかし川上氏は、「技術力を捨てる必要はない」と断言する。
「日本企業が目指すべきは米国型の価値創造ではないと考えている。日本は米国でも中国でもない。技術力は大事にすべき。日本企業は小型化指向が強く、すり合わせ開発を得意としている。そこには今後も注力していくべきだろう」(川上氏)
むしろ、その技術力に加えて顧客志向を強めていくべきだというのだ。各社が同じ方向性で競い合っていけば同質化していってしまい、過当競争をもたらす。顧客志向を強化することで各社が独自の価値を作り出すことができ、競争回避へ向かっていくことが望ましい姿だ。
例えば電子ブック端末についてみれば、日本ではkindleが登場するよりずっと早い2000年代初頭に電子ブック端末を各社が売り出していた。しかし結果として定着することなく消え去った。こうした過去の日本の電子ブック端末とkindleとの最大の違いは、コンテンツ数にある。
「エジソンは電球を実用化しただけでなく、発電機や送電技術などトータルな電灯システムを作っていた。イノベーションはモノづくりに留まらない。その点を見落としてはいけない」と川上氏は指摘する。モノづくりだけでなく、同時にビジネスモデルを打ち出していくことができたなら、そして市場を作り上げていけたなら、ひょっとしたら日本の電子ブック端末が世界を席巻していたかもしれない。
「性能で競う他社と同一軸での競争を避け、新しい遊び方を提案することでより多くの売上を実現したWiiなど、日本企業の顧客志向事例は海外の学会でも取り上げられる。アメリカではベンチャー企業が担う破壊的イノベーションを、日本では既存の大企業が次々と実現している。アメリカ生まれの事業再生を応援 日本の企業は、モノづくりの水準そのものは変えることなく、マーケティングやデザインもバランス良く力を入れて、国内市場への過剰適応を避けつつ、かつ日本ならではの新たな価値を創造していく必要がある」(川上氏)【岡田靖】
(ITmedia エグゼクティブ)
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